最も一般的なサービスです。
お客さまと一緒にモデルルームを見てまわります。
まず、お近くまでうかがいます。そこで当日の打ち合わせをかねて、お客様とお話させていただきます。これが重要です。ここで、お客様の情報をうかがっておかないと、建物の良し悪しだけのコンサルティングになってしまいます。私は、マンションでの快適な生活をしていただくためにうかがっていますので、ここでのお話や雑談はとても大切なことなのです。
そして、立地。
マンションが実際に建つ現場に行って、状況を確かめます。この時点で、用途地域などの情報があるとよいので、事前にパンフレットなどをもらっておくとよいでしょう。
そしてモデルルームです。
営業マンとのお話はおまかせいたします。私は、チェックシートにそって各部をチェックしていきます。
そして、図面です。
マンションのモデルルームには、施工図面、もしくは詳細図面があるはずです。少し時間をいただいてチェックしていきます。実際、モデルルーム自体よりも、この図面から得る情報のほうが多いですし、確実です。設計の変更ができるかどうかの確認も必要です。
マンションというのは結局のところ
間取り(プランニング)が“肝”です。
いいマンションの最初の一歩はプランニングがいいというところから始まります。これがよくないということは、設計力がないということなのです。よって、資産価値も下がってしまいます。私は、ここを最も重視します。
最後に、場所をあらためて、調査のご報告をいたします。複数のモデルルームを見る場合は、すべてを見終わってからの調査報告になります。
上の写真、ドアノブの写真です。この写真を見て思うことはなんでしょう。
「素敵なドアノブ」、「高級感がありそう」などだと思います。
しかしわたしが見ると・・・
「台座が四角か・・・これだと使っているうちにずれてきて傾いてしまうなぁ。」です。
モデルルームというのは“ハリボテ”です。
このハリボテを見て、建物を判断しろというのは、はじめから無理な話なのです。
それも、たいていは最高級の間取りにオプションてんこ盛り!
モデルルーム、見るのと住むのとでは大違いなのです。
モデルルームチェック(モデルルームチェック同行サービス)とは、モデルルームを見にいくのではなく、そこに付随した「住む」という機能を精査・確認に行くことです。
わたしが同行いたします。
以下のチェック項目、またそれ以外の部分をお客様に代わってチェックいたします。
立 地
音 光 臭い
この3つの条件は特に重視します。生活にもっともかかわってくるのにモデルルームではひとつも分からないからです。
実際の建築場所におもむき確認します。この作業は、調査にうかがった時間では完全に把握するのが難しいので、最終的にはお客様自信での確認が必要になってきます。
単位時間でなく、曜日や通勤時間帯などいろいろな条件によって変化する環境を知っておくことが必要です。
最近工場の跡地にマンションを建てることが多くあります。その地域は工場地域です。そこに建つマンションは特に、音・臭いには注意が必要です。、
リビングに面して焼き鳥屋さんがあったとか、寝室の窓の横に街灯が付いていたなんてことはよくある話です。
水 高圧電線
上記と同じく生活環境に影響するものです。
「水」というのは飲み水のほかに水害も含んでいます。飲み水は浄水器によってある程度は解決しますが、水害は起こってしまったら防ぎようがありません。以前、水害にあったことがない地域の確認は必要なことです。
「高圧電線」は強力な電磁波を発生しています。日本では体への影響を問題にしていませんが、気になるようであればやはり避けるべきです。
新たな建築物
マンションに引っ越したあと、南側にさらに大きく背の高いマンションが建ってしまったらどうでしょう。
これもよくある話です。自分が購入しようとしている住戸に面して、大きな土地や大きな工場があるのは危険です。古い賃貸住宅や店舗が乱立しているところも、まとめて買い上げられてしまう可能性があります。
最近は住宅地に大きな土地を確保するのが難しくなっています。つぶれた工場などの跡地に建てられることも多いので、しっかりと確認しておきたいものです。
また、工場地域は工場を建ててもよいという土地。新たな工場が建つことを阻止できません。将来、音や臭いに悩まされるかもしれません。注意が必要です。
駅 通勤
実は、モデルルームチェックではあまり必要ではありません。というより、逆にこのことがネックになって正しい判断ができなくなってしまうということもあります。
立地というと、駅や通勤にもっとも関係が深いと思われます。通勤ありきでマンションを購入することが多いでしょう。
駅に近く、通勤や買い物に便利。これは大きなメリットです。しかし・・・、この条件さえクリアしていれば、“ある程度は売れる”ということなのです。逆に、この条件が苦しければ、建物や付随する設備などで補おうと考えます。経験上、立地に不利な条件があるほど、間取りや設備に工夫を凝らしています。
駅の近くや通勤に便利という宣伝も、角度を変えるとこのように見えてきます。
間取り(プランニング)
ストーリー性
なぜストーリー性が必要なの?という疑問が聞こえてきそうですね。
間取りを考えるとき、まずどこを見るでしょうか?リビングの大きさやキッチンとダイニングの関係でしょうか?
もちろん、これらは重要なことのひとつです。しかし、あなたはこの住戸に入るとき、バルコニーから直接リビングやダイニングに入るわけではありません。必ず、玄関から入るのです。
ここから物語が始まります。
玄関に入って靴を脱ぎ、上着を脱ぎながら廊下を通ります。上着を掛け、買い物袋をキッチンに置き、リビングで留守番していた子供におやつを用意して・・・と人の行動には切れ目がありません。ずーっと続いているのです。このようなシュミレーションをして、人の動線に不具合がないかどうか=ストーリーによどみがないかどうか、これが重要なのです。
トイレに行くときに必ずダイニングのうしろを通ってしまうとか、靴を履くとき、一度土間に降りなければ下駄箱の靴が出せないなど、いろいろなよどみが考えられます。
完璧な間取り=よどみのまったくないストーリーは難しいかもしれません。ただ、そこを考えたプランニングができているかということが大切なのです。
コンセント等
以外に見過ごしてしまうのが、このコンセント・スイッチ系のプランニングです。あって欲しいところにコンセントがないぐらいならまだいいです。お門違いのところにあるTVやネット接続端子、電話端子(これらをマルチメディアコンセントといいます)。ダイニングテーブルの上にない、ペンダント照明用の配線器具。リビングの雰囲気を台無しにする位置にあるエアコンスリブ(エアコン配管用の穴)。
あげればきりがないのですが、ちゃんと考えているかどうかで生活に大きな差が出ます。しっかりと確認しなければいけないところです。
建物の性能
建物のハード面のチェックも忘れてはいけません。
モデルルームというのは“ハリボテ”です。そのハリボテをみて建物を判断しろというのは、根本的に無理があるのです・・・がそうも言ってられません。
モデルルームには図面が用意してあるはずです。そこにすべてが書いてあるのです。図面を見せて欲しいと言ったとき、なんくせつけて見せてくれなかったり、本社にあるので今すぐは見れませんなどというマンションは、そこで終わりと思ったほうがいいでしょう。縮尺も入っていない間取り図で判断しろということなのですから・・・。
図面が出てきましたら、くまなくチェックします。各下地・断熱・構造材のチェック、サッシ・ガラスの仕様のチェック、給湯器とキッチン・浴室の関係のチェック、梁の位置・高さのチェック・・・その図面から読み取れることはすべて読み取ります。
時間をかけてでもゆっくりと確認することが大切です。
共用部分
階段・外廊下 EV
住戸の以外の部分、階段・外廊下・EV(エレベーター)というのは、モデルルームからはほとんど判断できません。階段や外廊下の仕上げや防水は、住んでゆく上でのメンテナンスにからんできます。
また、なにかの理由で住戸を売却するときなど、建物の価値に大きく影響してきます。だれかが訪ねて来たとき、あなたの部屋より前に見るのはここなのです。
EVの数と位置も要注意です。EVが住戸数に対して適正なのかどうかの確認が必要でしょう。
購入希望の住戸との位置関係はどうでしょうか。あまり遠いのは良くありませんし、近すぎると、EVホールの人の出入りが気になります。この辺も注意していきましょう。
階段・外廊下・EVは、気が付きにくいですが大切な部分のひとつです。
共用施設
ここを充実させて、宣伝に利用することが多くなってきています。住戸の数が多くなるほど、一住戸の負担が少なくなるのでその傾向が強く現れます・・・そうなのです、共用施設の維持管理費用は、すべて住民が負担しているのです。
巨大なロビーやラウンジ、噴水のある大きな庭園、保育士常駐のキッズルーム、天然温泉・・・あげればきりがありません。
あなたの生活に必要でしょうか?実際利用するのは年に何回でしょうか?
そこに住んでいる優越感に支払う対価は決して安いものではありません。
共用施設の充実よりも、自分達の住む空間の充実がもっとも大切なのです。
快マンションコンサルタント 所長 黒羽雄一
保有資格
- 二級建築士 登録番号21115号(神奈川県)
- インテリアコーディネーター 登録番号054355A
- 住宅性能評価士 録証番号18011042